- 2017年4月末に蒔いたディッキア・マルニエル ラポストレイの 895 日目までの実生記録です。栽培3年目の夏、水はけの良い用土に植え替えました。
- 正直なところここまでゆっくりと成長するとは思っていませんでした。
前回までの記事はこちら。
冬に4株脱落
昨年の冬は脱落することなく発芽した 8 株すべてが越冬したのですが、引っ越した関係で同様の環境を保てず 4 株が枯れてしまいました。
マルニエル ラポストレイは南米原産ですが耐寒性がそこそこあり、子株でも 10 度程度あれば余裕で越冬できるはずなのですが、今年は明け方に 5 度以下にまで室温が下がり昼の日照も確保できないなど、栽培者が環境の変化に対応できずに耐えきれない株を出してしまいました。
しかし逆に言えば半数は耐えられたということでもあり、高低温差 30 度以上に耐えられるあたりはさすが地球の裏側に連れて来られても逞しく育つディッキアです。マルニエル ラポストレイはディッキアの中でも耐寒性がないとされていますが、それでも成長した株であれば 0 度までは耐えられると聞くので本当に強い種なのでしょう。
今年の冬は株を枯らしたり弱らせることなく、十分な寒さ対策をして臨みたいと思います。
7月10日(803日目) – あまり成長が見られないが植え替え
植え替えのタイミングを見計らう
実生株は種まき用のトレイと発芽用の用土を使用しており頃合いを見て個別の鉢に植え替えるのですが、このディッキア・マルニエルラポストレイの実生株は夏に植え替えるか迷いました。
こちらは 2018 年の 1 月。もう 1 年半前です。
そして、こちらが 2019 年の 7 月。
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2 年以上栽培してこのサイズ。昨年の夏にトレイを一回り大きいものに土ごと移動しているのですが、1 cm も大きくなっていない。。。左は冬の管理がうまく行かず、枯れる一歩手前で頑張ってくれたのですが、下葉が枯れ徒長した可哀想な状態になっています。
土の状態が良くないため植え替え
サイズ的には微妙だなと思いつつ、土を播種したときから替えていないため固く水はけが悪くなっているので意を決して植え替えを決行しました。
掘り起こしてみるとなんて弱々しい根でしょうか、思った以上に浅く、弱々しい。さし芽種まきの土の割合が多すぎ、土が合わなかったのかもしれません。
植え替えの用土
小粒の硬質赤玉土をメインに小粒の軽石と多肉植物専用土(バーミキュライト、日向土、ゼオライト)を 6 : 2 : 2 で配合しました。
肥料分を過度にせず、水はけを重視しています。とはいえ乾燥させすぎたくもない、というのがディッキアなのでもう少し培養土を加えても良いように思うのですが、ついつい水やりの頻度を上げてしまいがちな栽培者の性格もありこの配合にしました。
水持ちを良くして水やりの頻度を下げるという手もあるのですが、水の具合を把握しやすいので自分がよく使う用土のパターンに頼ってしまいます。植物にあった用土・水やりを使いこなせたら本当は良いのですが。
10月10日(895日目) – 植え替え成功?
植え替えから 3 ヶ月、夏が終わり現在のマルニエル ラポストレイたちの様子です。
幅広の葉になってラポストレイの特徴が出てきましたね!
あの、徒長した株も相変わらず伸び伸びですが新しい葉が生えて復活と言っていいと思います。よかった・・・
横から見るとトリコームが増えラポストレイらしい白い葉になりつつあります。鋸歯もはっきりと目立ってきました。
夏の管理について
水はけ重視の用土にしたということもあり、夏場は乾いたら朝・夜 2 回あげることもあるくらいたっぷりと与えていました。一切遮光はせず、9〜15 時までしっかりと日光に当てています(15 時以降は立地上の都合で日に当てられず)。
用土を替えてから様子を見ながら管理をしていたのですが、できる限り日当たりのいい場所に置き、乾いていたら水をたっぷりという最も単純で楽な方法に落ち着きました。
結局のところ、夏場の日中の高温と乾燥に耐えられる植物は水はけの良い用土が楽だと実感しました。水持ちが良すぎると乾かずに根が蒸れて弱ってしまうので、天気によって置き場を変える配慮が必要になってしまいます。朝に水やりをして天気が良ければ午後には乾き、夜また水をあげるサイクルだと無理なく続けられるのでとても楽です。
3 年目の夏が終わったところでまだ 4〜5 cm というのはさすがに予想外です、もう播種した頃のことは思い出せないほどだというのに。もっと気温・湿度を保てれば全然違うのでしょうが、一番むずかしいところは乗り越えたと思うので、これからの成長に期待しつつゆっくりとした成長を見届けたいと思います。