レデボウリア・ソシアリスが種をつけるまで
2018年春のビッグバザールにて錦玉園さんから購入
2018 年 3 月のビッグバザールにて、人気の多肉植物生産者の錦玉園さんから 500 円ほどで購入しました。豹紋のあるコンパクトな葉がとても可愛らしいです。
繁殖力旺盛なレデボウリア・ソシアリス
それから5ヶ月後、夏型に分類されるレデボウリアの葉や茎は奔放に伸び、球根は膨らみ早くも鉢がパンパンになりました。
夏の間成長し続けるソシアリス。レデボウリアという品種のことを知らず、こじんまりとした様子が可愛らしいなと思い手にとったのでこの急激な成長は予想外でした。
中央は球根のおしくらまんじゅう状態。購入時にはこんなにたくさんの球根はなかったので、どんどん分球しているようです。
販売しているのは分球した小さな球根を5,6個株分けしたものだと思われますが、成長と同時に分球していく繁殖力には眼を見張るものがあります。正直雑草レベルの増え方なので、栽培するにはそれなりの覚悟が必要です。
ソシアリスの自家採種
種の収穫
ソシアリスは春の終わりか初夏頃に開花します。花被片は緑と白(クリーム)のストライプをしており、つぼみの状態がとても可愛らしいです。
開花すると鮮やかな紫色の雄しべが出てきますが、一つ一つが5,6ミリ程度と大変小さいので、一斉に相当数が咲かない限り見ごたえがあるとは言えない地味なものです。
咲き終わった頃に花芽をカットしようと思い見てみると、一部が結実しているのを発見。花に小さな虫が止まっているのを見たことがあるので、虫媒による受粉が行われたようです。
他にもあったかもしれませんが気づくのが遅く雨風に流されたようで、咲いた花の数に比べると採取できたのは10個弱と少なめ。
子房には朝顔くらいの大きさの黒い種子が2つまたは1つ入っていました。
種子をまく
放っておいても勝手にどんどん分球して増えていくので種から増やす必要は全く無いものの、種を手に入れたからには蒔かなければいけない、という義務感に背を押されとりあえず蒔くことにします。
用土は最近お気に入りの超硬質の極小粒赤玉土。水やりをしても団粒構造が崩れない代わりに水持ちが悪くすぐに乾燥するという欠点がありますが、コロナ影響によりほぼ毎日自宅勤務なので乾燥したらすぐにまた水やりができるライフスタイルには適しています。
今回はメネデールに数時間漬けるとか、腐葉土を混ぜるとかは一切なく用土は100%赤玉土のみ。パキポディウムと、パキコルムス・ディスカラーを撒いて発芽しなかった空いているスペースに今回採取した種子を蒔きます。
嫌光性か好光性か分からなかったので用土が軽く被さるくらいにして、乾燥することのないように毎日水やりをし、午前中のみ直射日光の当たる場所に置いておきます。
実生株の成長
発芽(播種から1週間)
採取したばかりの新鮮な種子だけあって1週間ほどで播種したうちの9割が発芽。ぷっくりとした芽の頭頂部に葉っぱのできかけが乗っている様子は、まるでキューピーの頭のようです。
凶暴と思えるほどの繁殖力を持つソシアリスですから、正直なところ種を蒔く時は全部発芽したら困るなと思っていました。
しかし小さな生命の誕生という神秘を目撃してしまうと、ただただ素晴らしいとしか言えないもので、置き場所をどうしようとか栽培が面倒くさいという気持ちを一時忘れさせてくれます。
豹紋が現れる(播種から一ヶ月半)
今年は記憶にないくらい刺すような強日光が照り刺し、前中から 37 度を超えていたりするのですがソシアリスは順調に成長しています。
3枚めの葉が生えて葉の色が黄緑からシルバーっぽく見えるようになり、うっすらとですが豹紋も確認できるようになってきました。
多肉植物を種から育てたことがなかったため、この時期から直射日光を当ててよいのか、どのくらい水やりをすべきかは手探り状態です。
午前のみ直射日光に当て朝と夜に表土が乾燥していれば水やりをしているのですが、水さえ切らさなければある程度放置しても勝手に育ちそうな気がするくらい強健な品種です。