実生株

ディッキア・マルニエルラポストレイの実生記録 1 – 2017年4月播種

ディッキア・ラポストレイの実生

ディッキア・マルニエルラポストレイ(Dyckia marnier-lapostollei)は、葉全体がトリコームと呼ばれる白い毛に覆われ、数多くの品種のあるディッキアの中でも特にその白さが際立っている品種です。

美しいシルバーカラーが人気を集め、色・形の良い株は小さくても市場で 5,000 円以上の値が付きます。マルニエルラポストレイを略して ML と表記することもあります。

マルニエルラポストレイを種子から育てる

ディッキアを増やす場合は株分けが基本とされており、その理由は種子から育てた場合の成長が著しくゆっくりとしたものだからです。

商売目的であれば間違いなく割に合わない成長スピードなのですが、ディッキア愛好家の端くれとしては一度は実生に挑戦してみたいもの。折角ですので、今回は人気種であるマルニエルラポストレイを選びました。

ディッキア・マルニエルラポストレイの種子を入手する

ディッキア・ラポストレイの実生

オークションや海外通販で購入可能

ディッキアの種子が店舗で販売されることはほとんどなく、基本的にネット通販での購入になります。

ヤフオク等の国内相場であれば、10 個でおおよそ 1,000 円弱で購入できます(2017年現在)。海外から種子を取り寄せる場合、送料がかかりますが 50 個ほどまとめて購入すればそれ以下の単価で購入可能です。

4月28日 – ディッキア・マルニエルラポストレイの種子を蒔く

種を水に浸してから蒔きます

マルニエルラポストレイを種子から育てる

ディッキアの種子を撒く前に水に浸すべきか少し迷ったのですが、マルニエルラポストレイは種皮が硬いため吸水しにくいタイプだろうと思い、8 時間程度水に浸してみることにしました。

マルニエルラポストレイ

今回特に容器は Flying Tiger で購入した nursery tray を用います。この種子トレイは 12 セルに分かれており、蓋付きでサイズ感が手頃と使い勝手が良いです。

用土は小粒の赤玉と「さし芽種まきの土」を配合

挿し芽種まきの土

種を蒔く際は花ごころの「さし芽種まきの土」を愛用しています。これを使えば間違いないくらい何でも発芽してくれるのですが、今回は特に乾燥を好むディッキアということで発芽後を見越し、小粒の赤玉土を 1 : 1 で配合しました。

ディッキア マルニエルラポストレイの種を蒔く

マルニエルラポストレイの種子を 1 cm ほどの深さに埋めます。種子は平べったい形状をしており、ふくらみの有無など上下があるのかと考えましたがよくよく見ても判別不可能だったため向きは気にしていません。

発芽のため気温20度以上で管理

あとは発芽のため気温が下がりすぎないよう注意しながら待ちます。大体の種子は 20〜25 度の気温を保ってあげれば発芽するので、今回も同様の条件になるよう管理します。

5月12日 – 半数以上が発芽

播種から 10 日目に初めの小さい双葉が出てきたのを発見。芽はとても鮮やかな黄緑色です。

ディッキア マルニエルラポストレイ 実生

5月12日現在で6つ発芽

ディッキア マルニエルラポストレイ 実生

播種から約 2 週間で半数以上の発芽を確認できました。種子の発芽率についてですが、播種後は温度 や水やり以外に工夫できることはなく、鮮度やそれまでの保存状態が最も重要だと考えています。今回は状態の良い種子を入手できたようなので、残りの種子の発芽も期待したいところです。

マルニエルラポストレイがどれほどの早さで成長してくれるのか全くわかりませんが、今後も成長の様子を公開していきます。