実生株 栽培記録

パキポディウム・グラキリスの実生記録 2 – 2016年5月

統計開始以来最高の暑さを記録した5月

東京都心の 5 月の平均気温は 21.1 度で、過去 30 年間の平年値と比較すると 2.9 度高いものでした。全国 154 観測地点のうち 55 地点で最高平均気温を更新しており、全国的に 5 月としてはかなり暑いと感じられたのではないでしょうか [ 1 ]平成28年報道発表資料 > 5月の天候 – 気象庁 。

パキポディウム・グラキリスの栽培としては望ましい気温変化で、直射日光に晒して大丈夫だろうかと心配になるほど強い日差しの日もありました。5 月に 30 度を超えて嬉しいなどとは、熱帯植物を育てていなければ思いもしないでしょうが・・・

ところで、パキポディウムの実生で参考にしているブログに Shabomaniac! さんがあるのですが、こちらの記事では自宅で採取した種から撒いたグラキリスとウィンゾリーは発芽率ほぼ 100% だそうです。パキポディウムは発芽率が高いとは聞いていましたが、種の状態がよく環境が整えばほぼ必ず発芽するとは驚きです。

5月7日(13日目) – 6つ発芽しました

グラキリス実生

うちのグラキリスは 5 月に入りさらに 4 つが発芽して、現在は 6 つになりました。先月発芽したものは 2cm ほどになったもののヒョロヒョロです。

グラキリスの発芽日数を検証したサイトを見つけることができなかったのですが、海外の LLIFLE [ 2 ]Pachypodium rosulatum subs. gracilius – LLIFLE によれば播種後 3-4 日で発芽を開始するがその後 6 ヶ月は不規則に発芽する可能性がある、とされています。

腰水をしている場合は養分も失われ 6 ヶ月も待たずに腐ってしまうでしょうが、残りの 4 つについてももうしばらく発芽を期待したいと思います。

5月17日(23日目) – 緑が濃く、新葉が展開

グラキリス実生

まだもやしのように細いという印象ですが、徐々に緑が濃くなり本葉が出てきました。

日中はカバーをつけたまま日光下に置いておき、気温が下がってきたら部屋に取り入れています。カバー内は湿度が非常に高くカビが発生しかけていたので、たまにベンレートを溶かした水を与えています。

幼苗期は水は絶やさないように毎日水を替えながら腰水を続けています。また、栄養剤は一切与えていません。

5月27日(33日目) – 順調に本葉が生え揃うも、やはり細い

グラキリス実生

発芽した 6 つ全てに本葉が生えてすくすくと育っています。やっぱり欲を言えばグラキリスにしては若干細いんじゃないかなあ、という気がします。

葉が焼けないかなと心配しつつも、グラキリスの自生するマダガスカルはこんなに甘い環境じゃないんだぞと、光合成を促すためカバーを外して日中直射日光に晒しましたが一向に元気です。1 つの芽で本葉が黒く変色し落ちて焦りましたが、その後新葉が展開したので暑さに関してはそんなに気を揉むほどではないのでしょう。

また、栽培している場所が高層マンションという特性上、11 時以降にならないと日照が得られないため日没後は植物育成ライトで 3 時間ほど補っています。あとは温度ですが、6 月に入ればさらに気温も上がるのでここで一気に成長し年を越す体力をつけてもらいたいところです。

グラキリスっぽい、1本の葉脈が目立つ細い本葉

グラキリスっぽい、1本の葉脈が目立つ細い本葉。当たり前のことなのですが、双葉(子葉)と本葉の形状が異なることを観察できて小学生の自由研究のような気分になり楽しいです。

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