関東では 10 月末になると最低気温も 10 度近くなり、いよいよ春に向けて球根を植える季節です。秋植えの球根にはヒヤシンスやクロッカス、ムスカリなど多数ありますが、特に春の訪れを告げる花を象徴し多彩な品種があるチューリップの球根の選び方、植え方をご紹介します。
球根の選び方
秋植え用の球根は 9 月ごろから花屋・園芸店に入荷されてきます。大体同じようなものに見えますが、できれば品質の良い球根を選別するとより良い花を咲かせることができるでしょう。
良い球根の特徴
- 鮮度が良く皮に艶がある
茶色い外皮がしっかりと残っていて、艶のあるもの。内側がむき出しになっていて球根表面が乾燥し、皺が多く寄っている古い球根は避けます。 - 直径が大きく重量がある
手に取ったときにずっしりと重い球根は発芽しやすく、大きい花が咲きます。品種によって球根の大きさは異なるため、同種で比べて大きめのものが良いでしょう。
避けた方が良い球根の特徴
- 傷や斑点がある
特に球根の少し膨らんだおしりの部分をチェックします。この部分から根が生えるため、傷があると根が生えてこない可能性が高いです。また、黒ずみや斑点は病気になっているか、将来なりやすい傾向があります。 - 分球している
分球途中のものは避け、綺麗な球体のものを選びます。
チューリップの球根の植え方
球根を植える時期
チューリップの球根を植えるのは、気温が下がって肌寒さを感じる秋が最適です。チューリップなどの秋植え球根は、寒さに当たることによって花芽を形成する準備を開始します。大体 15℃ 前後が植え付け適した気温であり、関東の近年の気候であれば 10 月下旬以降にあたります。
寒さに十分当たっていないと発芽しても背丈があまり伸びず、花つきが悪くなります。温暖な地域では球根を購入してから 1〜2 ヶ月ほど冷蔵庫に保存することで、花が咲きやすくなります。これを低温処理(促成開花法)といいます。
水はけの良い土を選ぶ
専用の「球根の土」を購入しても良いですし、赤玉:腐葉土を 7:3 で配合した土を用いても良いです。それ以外の土でも栽培はできますが、水はけの悪い土だと球根が腐ってしまうのでピートモスを配合したり、鉢底石を敷くなどの対策をしましょう。
鉢・プランターに植える場合
プランターは十分に根が張れるよう、 30cm くらい深さがあるものが理想です。あまり深さのないプランターを使用する場合でも、深さは球根の頭が隠れる程度〜球根 1 個分くらいの浅植えにして、下の根が伸びるスペースを 15cm 程度は確保します。
間隔は球根1個程度空け、球根のとがった方を上に揃えて植えます。また、葉の出る方向も決まっているので、横方向も球根の向きを揃えると葉が重なりません。
また、球根を植えた後の鉢・プランターは低温に当てるため暖かくならない場所に置くようにしてください。室内や軒下でなく、雨や雪に当たる場所に置いたほうが良いでしょう。
花壇に植える場合
植える深さは球根の高さのおよそ 2~3 倍、間隔は球根 1 個以上(10~15cm)空けるようにします。根がしっかりと伸びるよう、深さ 30cm くらいあらかじめ耕しておくと良いでしょう。
野外では植える深さが浅すぎると球根が霜にやられてしまうことがあるので注意しましょう。なお、花壇に植えるときも、必ず球根のとがった方を上にして植えます。
水栽培の場合
チューリップを水栽培にする場合、あらかじめ寒さに当てた球根を用います。購入した球根を 2 ヶ月ほど冷蔵庫で保管してから使用しても良いですし、低温処理された球根も「アイスチューリップ」や「春化球根」として販売されています。
茶色い外皮が付いたままだと腐りやすくなるので、外皮を剥がしてから容器に入れて水に漬けます。このとき球根全体が水没しないよう、根の出る球根の下部、全体の 1/3〜1/4 程度が水に浸かるようにします。水はできれば毎日、少なくとも 2 日に一度は替えてあげましょう。
根が出るまでは日光は必要ないため、日陰などの冷暗所で管理し、十分に発根したのを確認してから水に液体肥料を混ぜます。
おすすめのチューリップ
天使の八重咲き「チューリップ・アンジェリケ」

鮮やかな八重咲き「あけぼの」

優しい色合いが人気「はちみつミルク」

いかがでしたか?限られた場所でもプランターで栽培することができ、手入れも簡単で多彩な品種を楽しめるチューリップをこの秋は植えてみましょう!