ディッキア(Dyckia)という植物をご存知ですか?鋭い棘のある葉を放射状に伸ばす、パイナップル科の多肉植物です。
育てやすく、ワイルドな見た目から園芸種としても近年人気が出てきました。今回は子株の時に購入したディッキアが大きく成長したので、植え替えをしてみました。
購入時のディッキアの子株
2015年、夏の終わりに池袋の鶴仙園で購入したディッキア・ハイブリッド。優良株の子株なのでしょう、5cm に満たないほどのサイズながら名札に「スーパー・ワン」と書かれた苗でした。
約1年半後の成長したディッキア
2017 年 5 月現在のディッキアの姿。幅は 20cm を超え円柱型の鉢に巻き付くように葉が伸びています。
今年の春先には、根本から子株が 2 つ出てきました。直径 10cm 弱の鉢では子株が成長するスペースがないので植え替えをします。子株の状態から1 年半ほどで子株を付けるほどの繁殖力もディッキアの魅力の一つです。
円柱型の鉢は収まりがよくスペースも取らないので気に入っていたのですが、あまり子株ができたときことを考えていませんでした。これを機に円柱型を止めて、大きめの鉢に植え替えて群生させたいと思います。
ディッキアの植え替え
苗を鉢から抜く
大きくなりすぎて窮屈な状態なので簡単には抜けないかな?と思いきや根本を親指で押さえ、逆さにして揺すると徐々に苗が鉢から出てきました。なお、作業の最には葉の棘が刺さるので厚手のゴム手袋をすると良いですよ。
鉢の高さは 15cm ほどあるのですが、ディッキアの根は深く伸びないので鉢の下まで届いておらず、簡単に抜くことができました。ただし葉が根と同じくらいの長さで下に伸びているのが厄介です。
下葉をカットする
子株の周りと植え替えの際に邪魔になる下葉をカットしていきます。健康な葉をカットするのは気が引けますが、土に埋もれてしまう位置のものはいずれ枯れてしまうので、思い切り良くいきます。
鋭い棘のあるディッキアの葉は堅いイメージがありますが、刃を入れるとアロエのような感触で容易にカットできます。
鉢の底穴に鉢底石を敷く
用土の配合
乾燥・湿潤どちらにも耐性のあるディッキア。多肉植物扱いされているものの、それほど水を溜め込む能力はないので、水はけが良くなりすぎないよう、硬質の小粒赤玉土と腐葉土を混ぜたものをメインに、少しだけ軽石を加えています。
植える位置を決める
苗を植える位置を決めたら、周りに用土を加えていきます。
完成です!今回は子株の成長を見越し、中心からずらして植えています。3 頭、あるいは分頭してそれ以上の野性味有る群生になってくれることを期待して。
ディッキアは見ての通り葉の棘が特徴で、人気の理由でもあるのですが、棘で怪我をしてしまうこともあるので手袋をするなど十分気をつけて植替えをしてください。