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赤ちゃんが本能的に持つ「植物への警戒心」とは

離乳食を食べ始める生後 4~5ヶ月くらいの赤ちゃんは、床に落ちている物など手にしたものは何でも口に入れてしまうため、誤飲の危険のあるものを赤ちゃんから出来る限り遠ざけてあげる必要があります。

怖いもの知らずで周囲のものを手当たり次第に触っているように見える赤ちゃんですが、実は植物だけは警戒しているという研究結果があることをご存知ですか?

生まれながらに植物を警戒している?

生後 8~18 ヶ月の 47 人の幼児に植物(あるいは植物の模型)と奇抜な形をしたオブジェクトを見せて、触れるまでの時間を計測して比較したところ、植物に触れるまでの時間の方が平均して 5 秒長いという結果が出ました。幼児は植物に対してなんの知識も持たないはずなのに、なぜ植物に対してに特別な反応を示すのでしょう。

実験は幼児を刺激するものが近くにない環境で、母親とともにリラックスした状態で行われました。以下の動画の女の子は、初めに見せられたものは躊躇することなく手を伸ばしていますが、葉のある植物に対しては何故か触れるのをためらっています。

周囲のものが触っても安全かどうかは試行錯誤しながら学んでいくものですが、多くの幼児は植物を本能的に警戒します。ヒトの行動の多くは学習または思考によるもので、本能行動であると言えるものは非常に少ないと言われていますが、毒や棘のある危険な植物から身を守るため進化の過程でこのような本能的警戒心が身についたのでしょう。

警戒するとはいえ、幼児が自宅の観葉植物や肥料を食べてしまうケースは大変多いので、室内に鉢を置かない、フェンスを設けるといった対策が絶対に必要となります。

植物嫌いも本能によるもの?

野菜

野菜嫌いの子供が、見た目を理由に食べたがらないのは植物に対する警戒心が影響しているのかもしれません。苦味を嫌うのも、自然界の有毒な植物を避けるためと考えられています。

じゃがいも [ 1 ]じゃがいもはナス科の野菜ですが、日本食品標準成分表 (2015) においては「野菜類」ではなく「いも及びでん粉類」に分類されています やトマトなど元々は有毒な成分を含むナス科のような植物でも、ヒトが食べても害のないように品種改良され、現在では「野菜」として口にできるようになりました。現代の食文化は私たちが後天的に獲得したものであるため、幼児期から野菜をとることの大切さと安全性を教え、野菜を食べる習慣をつけてあげる必要があるのですね。


1. じゃがいもはナス科の野菜ですが、日本食品標準成分表 (2015) においては「野菜類」ではなく「いも及びでん粉類」に分類されています