エノキの基本情報
東南アジア(日本では本州・四国・九州)の広いエリアに自生するアサ科の落葉樹で、ケヤキと同様枝を大きく広げ大きな日陰を作ります。葉は表面に光沢があり秋に紅葉します。公園や神社でよく見られ、江戸時代は街道の一里塚にケヤキが植えられていました。
学名の Celtis には「甘い果実をつける木」という意味があり、赤橙色の丸い果実は甘く野鳥が好んで食べます。種が大きく可食部が少ないため現代では食用に用いることはありませんが、昔は飢饉の非常食として重宝されたようです。葉はオオムラサキやゴマダラチョウの幼虫、タマムシが好んで餌とします。多くの虫や鳥が集まるので「餌の木」から転じて「エノキ」となった、という説もあるほどです。
エノキは「えんのき」とも読まれ「縁」に通じることから「縁結びの木」または「縁切りの木」とすることもあり、縁切榎として有名な榎大六天神(東京板橋区)や、縁結びのご利益がある武信稲荷神社(京都市)にはご神木にエノキが祀られています。
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