アセビは日本に自生するツツジ科の常緑低木で、早春にスズランに似た白い釣鐘型の花を鈴なりに咲かせます。庭木や公園樹として広く植栽されています。

ツツジ科の植物が含むグラヤノトキシン（Grayanotoxin）をアセビも含んでおり、和名の「馬酔木」は馬が葉を食べれば毒に当たり酔ったようにふらつくことから付いたとされますが、実際には馬や鹿はこの植物が有毒であることに気付くので食べることはありません。また、「アセビ」は有毒の実を指す「悪し実」から転訛したという説もあります。

日本には多く見られるアセビ（Pieris japonica）と、沖縄固有種のリュウキュウアセビ（Pieris koidzumiana Ohwi）の 2 種があったとされますが、現在では野生のリュウキュウアセビは乱獲により絶滅したとされています。