アンスリウムの基本情報
アンスリウム(アンスリューム)はサトイモ科最大の属で、およそ 1,000 種が世界中に分布しています。一見ハート型の花に見えるのは仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる部分が色づいているもので、棒状の部分(肉穂花序:にくすいかじょ)に柄のない小さな花が密集しています。パイナップル科やサトイモ科の植物が同じように肉穂花序をつけます。
一般的な花よりも長期間楽しめる苞を観賞する鉢花として栽培されるほか、観葉植物として楽しむ種類もあります。花を楽しむ種類の主な原種はアンスリウム・アンドレアヌム(Anthurium andraeanum)で、その園芸品種は鉢物としてよく出回っているほか、切り花やアレンジメントとして利用されます。光沢のある葉も美しく、ハワイではバレンタインデーに贈る花として人気があります。
アンスリウムの育て方
アンスリウムは熱帯の植物ですが、強い日差しを嫌うため半日陰や室内の窓際などの明るい場所が適します。日照の少なすぎる場所に置くと花が咲かなくなるので注意してください。気温が 10 度以下になると葉が落ち株が弱ってしまうため、10 度以上の環境で管理します。
地植えにする場合、水はけがよく直射日光の当たらない場所に植えます。沖縄以外の日本では冬の寒さに耐えられないため、晩秋には掘り上げて室内で冬越しさせます。
用土
園芸種のアンスリウムは地生種ですが、一般的な観葉植物用の土よりもさらに水はけのよい、微酸性の用土が適しています。専用の『アンスリウムの土』も販売されていますが、自身で配合する場合は【赤球土 : パーライト : ピートモス】を同じ割合で混ぜ込みます。半着生の性質を持つため、ヤシ殻チップ、水ゴケなどでも育てられますが、保水性が高いため水やりの回数は少なめにします。
水やり
春から秋の成長期は表土が乾いてからたっぷりと水を与え、水切れには注意します。アンスリウムは多湿を好むため、こまめに霧吹きなどで水を与えることで葉につやが出て株も元気に育ちます。
「多湿を好む」=「水を多く与える」ではないことに注意してください。いくら成長期でも、必要以上の水やリは根腐れの原因になります。
秋以降、気温が下がってきたら水やりの回数を少なくします。成長期以外は水をさほど必要としないので、常に根が湿った状態だと根腐れを起こします。ただし、極端な乾燥を嫌うため葉水は毎日与えても問題ありません。エアコンを使用する冬期も空気中の湿度はなるべく保ってあげましょう。
肥料
気温の上がる春~秋の成長期に、緩効性の置き肥を 1~2 回与えるか、月に 1 回液体肥料を与えます。季節外の肥料は根腐れの原因にもなるため避けてください。
アンスリウムを育てるときに注意したい病気と害虫
病気
特にありません。害虫
カイガラムシ、ハダニ、アブラムシなど風通しが悪いとカイガラムシが発生することがあります。ハダニは、水やりの際、株全体に水がよくかかるように与えると、発生を抑えることができます。また新芽や蕾の柔らかい部分にアブラムシが発生することがあります。
アンスリウムの植え替え方法と時期
2 年に 1 度は株分けを兼ね、一回り大きな鉢に植え替えます。植え替え時期は気温が上がる 5~8 月が適しています。- 鉢から株を抜く
- 根鉢を半分くらい崩すようにして、古い土を取り除く
- 傷んだ根、腐って変色している根があればカットする
- 親株の付け根から出ている子株を取り分ける
- 鉢に植えつけた後、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり水を与える
アンスリウムの増やし方
株分け
親株のまわりに発生する子株を切り分け、根を傷めないように古くなった土を取り除き、新しい水ゴケやバーミキュライトなどに植えつけます。一つの子株に葉が 4~5 枚ついている程度で切り分けると良いでしょう。
挿し木
5〜8 月の間に、茎の先端を 10cm ほどの長さに切って葉を 2~3 枚残し、バーミキュライトなどにさします。
種蒔き
種を蒔く場合は 5〜6月が適しています。アンスリウムの花が受粉すると、棒状の肉穂花序が膨らんできて中に種ができるので、採取してよく洗ってから蒔きます。種から育った株は親株とは異なる花が咲く可能性があるので、親株と同じ花を咲かせたい場合は株分けで増やします。また、種から育てて花が咲くまでには 3 年以上かかります。
アンスリウムの花言葉
赤いアンスリウム
情熱
白いアンスリウム
熱心
ピンクのアンスリウム
飾らない美しさ
アンスリウムを楽天で購入する
オンラインショップで販売されているアンスリウムの商品ページです。※外部サイトに移動します
詳細情報
和名 | オオベニウチワ(大紅団扇) |
---|---|
分類 | |
学名 | Anthurium |
生育期間 | 多年草 |
原産地 | 熱帯アメリカ~西インド諸島 |
特徴 | 多年草 |