2 月 5 日、兵庫県警川西署は川西市の植物卸会社「花宇(はなう)」から植物を盗んだ疑いで福岡県京都郡苅田町の植物販売店「LUV GREEN」の経営者・近藤一郎容疑者を再逮捕したと発表しました。
容疑者は昨年 1 月 14 日に花宇の温室に侵入。盗難にあったのはパキポディウム・グラキリスなど 7 種類の植物 8 点で、被害額は約 59 万にのぼるとしています。
同容疑者は沖縄県八重瀬町の農園からも観葉植物 25 点、96 万円相当を盗んだ疑いで 1 月に同署に逮捕されていました。
盗難した植物をオンラインショップで転売か
LUV GREEN のオンラインショップでは高価な塊根植物を販売
今年 1 月の LUV GREEN のオンラインショップでは、パキポディウム・グラキリス(68,000円)やケラリア・ピグマエア(35,000円)、ブーファン・ディスティカ(24,600円)など高価な塊根植物がずらりと並んでいました。
近年塊根植物は人気が高騰しており、多少高価でも出品すれば即完売する状態であったため窃盗に及んだのでしょうが、オンラインショップに画像を掲載すれば鉢を植え替えたところで栽培家が見れば盗品と分かるに違いなく、容疑者の浅薄さには呆れるよりありません。
「花宇(はなう)」は西畠清順氏の父が経営
なお、今回被害にあった「花宇」は幕末より 150 年続く植物の卸問屋で、そら植物園の代表でプラントハンターとして知られる西畠清順氏の父親が経営。西畠清順氏は花宇の 5 代目にあたります。
近年多発する植物盗難事件
ハオルシア連続盗難事件
2015 年 8 月 13 日、著名なハオルシア栽培家である啓芳園の園主中島氏の温室からハオルチア約 200 株が盗まれる事件が発生。被害額は推定で 6,000 万円にのぼりました。
この事件を皮切りに全国で栽培家の温室からハオルシアが盗まれる事件が連続して発生。日本ハオルシア協会のブログでは盗難事件が毎月のように報じられており、被害に遭われた栽培家の心境を思うと言葉もありません。
2016 年 4 月には啓芳園の窃盗犯である鮑闊、7 月には田振群と中国人が続けて逮捕され、鮑闊は昨年 11 月に 2 年 6 ヶ月の実刑判決が確定しています。中国人が徒党を組んでハオルシアの盗難に及んでいる背景には、中国で日本の優れたハオルシアが高値で転売されていることがあるようです。