2016年6月の Facebook 社の発表によると、Instagram の 1 日あたりのアクティブ利用者数は 3 億人以上で、平均約 9,500 万件の写真や動画コンテンツがシェアされているそうです。
世界中の出来事をシェアしそうな勢いで SNS は拡大しており、これまで誰も知らなかった物事に注目が集まることも。当然、それは植物界にも及んでいます。
新種発見のきっかけは Facebook
アマチュア植物研究家のレジナルド・ヴァスコンセロスさんは、2012 年にブラジルの山頂で遭遇した巨大なモウセンゴケの写真を Facebook に投稿。これがサンパウロ大学の植物学者の目に止まり、実際に現地で確認したところこれまで未発見の植物であることが確認されたのです。
Facebook に有用な情報を掲載
「ドロセラ・マグニフィカ」と名付けられたモウセンゴケは SNS がきっかけで発見された世界初の植物となったわけですが、Facebook の投稿にはドロセラ・マグニフィカの画像と位置情報、そして詳細な説明を掲載することができたため、植物学者は信憑性を疑うことなく行動に出れたと言えるでしょう。
これが人伝えに聞いたうわさ話であったらどうだったでしょう?発見はもっと遅れていたのではないでしょうか。
新種・ドロセラ・マグニフィカとは
ブラジルで発見されたドロセラ・マグニフィカ(Drosera magnifica)はモウセンゴケ科・モウセンゴケ属に分類され、モウセンゴケ属では知られている中で最も巨大な種です。茎の長さは 120cm にまで生長し、葉と合わせた全長は 150cm 以上に達します。
約 200 種あるモウセンゴケ属のほとんどの種がそうであるように、ドロセラ・マグニフィカも粘液で虫を捉える食虫植物です。ドロセラ・マグニフィカは現在までにブラジルのピコパドレアンジェロにある山の海抜 1550m 以上の高地にしか生息が確認されておらず、生息数は非常に限られていると推測されています。