イベント レポート

第66回 小田原城菊花展で菊の逸品を堪能する

2016年11月3日(木・祝日)から11月15日(火)まで、小田原市の小田原城本丸広場にて毎秋恒例の「小田原城菊花展」が開催されています。

小田原城菊花展では、地元の小田原清香会会員や小学生たちが丹誠込めて育てた約 700 鉢の懸崖・盆栽・大輪の菊花を展示しています。今年で 66 回目を迎える、小田原を代表する秋の風物詩です。

第66回 小田原城菊花展の様子

第66回 小田原城菊花展

12日、秋晴れの中の菊花展の様子をお届けします。再建後 56 年で初となる大改修を今年の春に終えたばかりの小田原城が映えます。

小田原城のミニチュアと小菊総合花壇

第66回 小田原城菊花展

箱根遠山を背景に、小田原城のミニチュアを小菊で飾った小菊総合花壇。小田原清香会の会員による力作。

切り花の部

第66回 小田原城菊花展

切り花の部では、「厚物・太管・間管・細管・針管・スプレー菊・丁字菊・各園新花」ごとに入選・入賞した菊が飾られていました。

第66回 小田原城菊花展

こんなに菊の品種、色彩が豊富にあるのですね!管物の菊は花弁が繊細で、厚物はボリュームがあり同じ菊とは思えないほどです。

3本仕立て だるま作りの部

第66回 小田原城菊花展

だるま作りとは 1 つの苗を 3 本に仕立てたもので、鉢の底から花の頂上まで 65 cm 以下である必要があります。だるまのようにずんぐりとした花弁が可愛らしいです。

管物(5鉢組)の部

第66回 小田原城菊花展

管物とは菊の園芸品種で花弁が管状になるものの総称です。花弁の太さによって「太管(ふとくだ)」「間管(あいくだ)」「細管(ほそくだ)」「針管(はりくだ)」にそれぞれ分類されるのですが、その違いは 1mm ほどしかありません。

管物の部では太さの異なる 5 鉢を 1 組として縦一列に並べ、花径の大きさや色彩、配列のバランスを競います。

第66回 小田原城菊花展

5 鉢並んだ姿の総合的な美しさが問われ、高度な栽培技術を必要とします。

懸崖の部

第66回 小田原城菊花展

岩壁に咲き匂う妙味を子菊で表現します。懸崖は 1 本の主幹から出ている枝によって構成されます。

このようなハート形の懸崖は「前垂れ型」と呼び、横幅が縦の半分の長さになるようにします。他に前垂れ型を発展させ曲線を描くような懸崖もあり、静岡県を中心に普及したことから「静岡型」と呼ばれます。

小田原城と菊を見に行こう

第66回 小田原城菊花展

菊にあまり興味がなく古臭い花と思っている方でも、実際に菊花展に訪れてみればその繊細かつ大胆な菊の美しさに驚かれることと思います。

改修を終え、見事な天守閣が再建された小田原城観光とあわせて足を運んでみてはいかがでしょうか。

第66回 小田原城菊花展
日時:2016年11月3日(木・祝) ~ 15日(火) 10:00~16:00
会場:小田原城址公園本丸広場
アクセス:小田原駅東口より徒歩約10分

入場料:無料
問合わせ:小田原市観光協会 TEL 0465-22-5002